家計を見直したいと思った際、ファイナンシャルプランナーへの相談を検討する人もいるだろう。
お金のプロであるファイナンシャルプランナーから提案を受け、その通りに実行すれば問題が解決するという目論見だ。
だが、ファイナンシャルプランナーには、構造の穴がふたつある。
提案をもらうタイミングにおいては、言われたことを実行しない「穴」
そして、もらった提案を実行しなければならない時には、すでに手遅れであるという「穴」
以上、二点である。
提案を得る時の「穴」
ファイナンシャルプランナーを利用するには、相応の料金が求められる。
であるからして、家計改善のためにファイナンシャルプランナーを利用する際は、金銭的余裕があるはずだ。
衣食住に無関係なサービスを購入できるのであれば、家計は破綻していないというわけである。
そして、まだ切羽詰まってない時に得た提案は、どうなるのか。
「まだ大丈夫だから」と、もらった提案の実行が後回しになる結果に終わる。
また、提案をすぐ実行しない選択には、他の問題もある。
刻一刻と移り変わる家計に対して、加速度的に提案が的外れになるのだ。
ファイナンシャルプランナーからの提案には、消費期限がある。
これもまた、非常に重要な性質だ。
提案を実行する際の「穴」
そして、今月の支払いも苦しくなったタイミングで、ようやく「今月、どうしよう」と目が覚める。
だが、その時にはすでに気持ちのゆとりがなくなっており、判断力も低下している。
適切な判断ができないので、以前にもらった提案を実行することもできない。
焦った結果、最適な選択ができずに、ますます傷口は広がっていく。
「あの時に提案された通り、すぐ自宅を売却していたら」と後悔しても、文字通り後の祭りなのだ。
もしくは、金銭的余裕がないので、ファイナンシャルプランナーを利用できないという問題もある。
ファイナンシャルプランナーはボランティアではないので、支払いができない人への提案は当然、行わない。
商売の基本中の基本だ。
ファイナンシャルプランナーを使う前に
初対面の人に向かって生々しい家計の問題を開示し、得た提案は使われることなく放置する。
これほど「浪費」という言葉がふさわしい行動は、そう多くはないだろう。
そもそも「家計が苦しいなら、自宅を手放してください」と提案されて、「はいそうですか」と即座に行動できるなら、家計の問題など起こらないだろう。
自宅の売却に抵抗感がないのなら、ファイナンシャルプランナーの出番はない。
また、ファイナンシャルプランナーは提案するが、その提案に責任を持たない。
無責任であるという話ではない。
ファイナンシャルプランナーという職業の構造が「提案する」で止まっているのだ。
自分の提案がどう扱われようとも、すでにファイナンシャルプランナーの手から離れている。
ここまで解説した構造を見抜いているので、私はファイナンシャルプランナーを利用したことはない。
たとえ利用したところで、適切に活用できないのが目に見えているからだ。

