何か作業をしていても、いつの間にやら他のことに意識が持っていかれてしまう。
気がつけば全然手が動いていなくて、何も進んでいなかった。
こんな経験はありませんか?
「集中しなきゃいけないのに、過去の後悔やクヨクヨしたことばかり考えてしまう」
「今すごく問題だと思っていることに意識を囚われて、目の前の作業に手がつけられない」
集中力が欲しいと思っている時ほど、思うようにいかないものですよね。
「自由自在に、集中力を引き出せたらいいのに」と、私を含めた誰もが、一度や二度は願ったことがあるのではないでしょうか。
人類の歴史が証明する「集中」の意外な真実
まず、集中力に関して最初にお伝えしたいことがあります。
人間がひとつのことにずっと集中したり没頭したりすることは、本来の仕様ではありません。
「集中力を必要とする生き物」として、人間はプログラミングされていないのです。
狩猟採集時代:「注意散漫」こそが生き残る鍵だった
人間が農耕生活を始める前、およそ数万年前までの狩猟採集時代のことを学校で習いましたよね。
日本で言えば縄文時代にあたります。
その時の先生の「つまらない話(苦笑)」を、思い出してみてください。
この時代、人間に求められていたのは「集中」ではありませんでした。
むしろ逆で、周囲の状況変化に目ざとく気づく「注意散漫さ」だったのです。

あっちをちょっと見て、こっちをちょっと見て、向こうから小さな物音が聞こえてきたら「なんだろう?」とすぐに目線を向ける。
このように、しょっちゅう周囲に意識を散らさなければ、野生の猛獣や危機から身を守って生き残ることができなかった、というわけです。
今、まさにあなたが求めている「ひとつのことに集中する状態」とは、真逆の生き方を人類はずっと続けてきました。
人類が地球上に現れてからというもの、ほぼすべての時を「注意散漫」で過ごしてきたのです。
農耕時代:「集中」の登場
時は流れて、「農耕」が発明された時。
人類の生活スタイルは、ガラリと変わりました。
日本で言えば、縄文時代から弥生時代に移り変わり、稲作文化が入ってきたタイミングです。
種を植える時を例にすると、こうなります。
ていねいに土に同じような穴をあけ、一粒ずつ同じように種を蒔いて、土をかぶせていく。
そして、この一連の動作を進めるために、人間にとってはじめて「集中力」が必要になったのです。
長い長い人類の歴史から見れば、人が集中力を必要とするようになってからの時間なんて、ほんの一瞬に過ぎません。
つまり、私たちは「集中」という新たな状況に、脳がまだ適応しきれていないと言えます。
ですので、作業中に他のことに意識が向いてしまうのは当たり前。
あなたの能力が低いからでも、意志が弱いからでもありません。
これこそが人間の持つ「本来の姿」なのです。
私たちが生きている間に、何の意識もせずに集中力を自在に操れるようになる日は、まず来ません。
今日生まれた赤ちゃんですら、100年程度では脳の構造は変わらないでしょう。
すべての人間にとって、「集中なんてできない」のが、普通なのです。
意志の力に頼らない!私が実践する「集中環境」を作る3つのアプローチ
「人間は本来、集中できない生き物だ」と判明したところで、目の前の作業が進まない問題が解決するわけではありません。
そこでここからは、集中力をコントロールして必要な時に目の前の作業へ向かえるよう、私が普段から心がけている3つの「環境づくり」についてお話しします。
環境調整・その1:【光】部屋の明るさをあえて落とし、目に入る刺激を抑える
実は私、パッと明るい環境では、作業へ集中することができません。
日本人は、部屋を明るくすることを好みがちですよね。
ただ、集中したい時には話は別。
集中力に対して「光」は良い影響を与えません。
というわけで、集中したい時は少し照明を落として暗めにするのがおすすめです。
もちろん、手元が見えなくて目を悪くしない程度の明るさはキープしてくださいね。
ちなみに私の場合、目に余計な光を入れない状態が一番集中できます。
暗ければ暗いほど、落ち着く感覚があるくらいです。
我が家のリビングには、天井に間接照明を取り入れています。
一般的なご家庭より明るさの量をかなり絞っていて、遊びに来た人が「暗っ」とビックリするのがお決まりのパターンです。

このように光の量を調節だけで、気分が落ち着いて集中しやすくなります。
環境調整・その2:【音】不快な雑音を遮断し、心地よいBGMで感情をのせる
また、音の環境を整えることも重要です。
私は耳が割と鋭い方なので、音環境には苦心してきました。
不快な雑音を減らす工夫や作業用BGMの選び方は、集中力を維持する上で欠かせない要素です。
音の環境づくりや作業に没頭するための具体的な遮断テクニックについては、これらの記事でくわしく解説しています。
気になる方は合わせて参考にしてみてください。

最近の個人的なブームとしては、朝の家事をしている時に流すアップテンポで軽快なBGM。
音を耳に入れておかないと、朝から余計な思考が働くのが私の常。
「今日は何のブログを書こうかな」などと別のことを考えてしまいがちなんです。
なのですが、アップテンポな音楽の力を借りることで気持ちが上がって、家事もスムーズに進むようになりました。

環境調整・その3:【空気】室温と換気を整え、脳が快適に働く空間を作る
さらに、快適な空気感や温度を保つことも忘れてはいけません。
これは感覚的にも理解しやすいでしょう。
凍えるほど寒い部屋や、蒸し暑くて汗ばむような部屋では、どうしても作業に集中できません。
夏場なら我慢せずにエアコンを使い、冬場も適切に暖房を入れて、自分が快適だと感じられる空間をキープしてください。
余力があれば加湿や除湿、空気清浄機などを活用するのも良い方法です。
ちなみに我が家は、家から少し歩けば田んぼが広がっているような環境なので、定期的に窓を開けて換気をするようにしています。
都会にお住まいの場合は、空気清浄機を活用して室内の空気を清浄に保つのが効果的ですね。
お住まいの地域に合わせて、上手に工夫してみてください。
【極小の習慣】1日15分でOK!集中力と自己効力感を劇的に高める「瞑想」のルール
光、音、空気の3つを整えた上で、さらに集中力を高めるために私が実践しているとっておきの方法があります。
それが「瞑想」です。
「瞑想なんて、30分も1時間もじっと座っていられない」と思われるかもしれません。
それは私も同じですので、大丈夫です(苦笑)
ただ、集中力のために瞑想を取り入れるのでしたら、そんなに長く行う必要はありません。
私自身もそんなに長い時間は無理なので、朝の15分間だけと決めて行っています。
具体的には、決まった音声ガイドに従って15分ほど目を閉じ、ガイドの指示に合わせて呼吸を整えたり意識を向けたりするだけです。
実際の瞑想手順については、こちらのガイド動画を参考にしてみてくださいね。
朝一番にこの15分の瞑想を取り入れるようになってから、集中力が格段に上がった実感があります。
だいたい、こういう取り組みは効果を感じられるまでに一定の期間を要するもの。
ですが、この瞑想は違ってました。
最初にやってみた時、それこそ1回目から「今までの集中力アップ法とは全然違うな」と感じたのです。
この瞑想は毎朝、続けていくと、日中もずっと心が落ち着いた状態で過ごせるようになります。
何より「自分は集中できる」「自分で自分をコントロールできている」という感覚、つまり自己効力感が高まっていくのを感じられるはずです。
集中力を上げたいと思ったら、まずは環境を整えること。
その上で朝15分の瞑想を実践してみましょう。
目を見張るような、大きな効果が実感できるはずです。
集中できない自分を許し、目の前にあることから少しずつ整えていこう
今回は「集中力」をテーマにお話ししました。
先ほどもお話したとおり、本来、人間はひとつのことに集中し続けるようには作られていません。
「集中できない」と自分を責める必要は一切ないのです。
光:照明を少し落として目への刺激を減らす
音:心地よいBGMや雑音遮断で気分を整える
空気:快適な室温と換気で脳が働く環境を作る
まずはこの3点で環境を整えた上で、毎朝15分の瞑想を始めてほしい。
必要な場面でスッと集中できるようになり、結果として使える時間が増えていきます。
集中状態をスムーズに引き出して、やるべきことをサクッと終わらせる。
こうして確保した「時間」を使って、楽しいこと、うれしい行動に使える時間を増やしてください。
時間は1日24時間、すべての人類に平等に与えられたすばらしい「宝」だと私は思っています。
自分を含めた今を生きる人全員に、この貴重な財産を思う存分、味わってほしいのです。
時間は命
時間を制すれば、すべてを制する
このブログを通じて伝えたい、私の最も重要なメッセージです。


