「ありがとう」
誰かからこの言葉をかけられた経験がない人は、おそらく皆無だろう。
それくらい、ありがとうという言葉は日常にありふれている。
この「ありがとう」という言葉。
受け取り方は自分で選ぶことができる。
「ありがとう」の事実
ありがとうという言葉の「事実」は、ただひとつしかない。
それは「ありがとう、という言葉を発した」だ。
受け取り手の視点に置き換えると「ありがとう、という言葉を受け取った」になる。
事実として確定しているのは、言葉が通っていったこと。
これしかない。
「ありがとう」という言葉に、どのような意味が込められていたのか。
それは発した本人しか分からない。
そして、「ありがとう」という言葉に、どのような意味を感じ取るのか。
それは受け取った本人にしか分からない。
どこまで行っても、平行線をたどるだけなのだ。
「ありがとう」の「受け取り方」
あらゆる言葉には、意味がある。
ただし、同じ言葉であっても、まったく同じ意味であるとは限らない。
「ありがとう」
この言葉を耳にした時、感謝の気持ちを表していると思われがちだ。
だが、必ずしもそうではない。
難しい言葉、長い文章であれば、真意を問うという思考も立ち上がるだろう。
「理解が及ばない」と、相手に告げやすいとも言える。
だが、シンプルなたった一言である「ありがとう」には、この思考は働かない。
ありふれた言葉にこそ、細心の注意が必要なのだ。

