「自宅で働く」が市民権を得てから、5年ほどが過ぎた。
職種によるが、自宅をはじめとしたリモートで働く人は明らかに増えている。
だが、在宅ワーク歴16年の私から見ると、構造的な無理を感じてならない。
リモートワークを選んだ人が共通して持つ悩み
16年の経験を通じて、自宅で働く際に最も大きな問題になるのは「集中」だと私は思っている。
不意の来客や電話が入った時、仕事の手を止めて応答するしかない。
また、家族から声をかけられた際、「仕事中だから」と応答しないことに、私は罪悪感を感じる。
何より大きな問題は、自分を律する仕組みの欠如だ。
家族はいるが仕事に関わる人は誰もいないのが、自宅の持つ特徴である。
これは、やってもやらなくても誰も見ていない状態を意味している。
そして私は、いつも「やらない」を選んでしまう。
会社員であれば、常時接続を取り入れることで「やらない」が回避されているかもしれない。
だが、実際は「抜け道探し」に邁進する社員を生む結果に終わっているのだ。
在宅ワーク16年目の私が選んだ道は「〇〇」
先ほども触れた通り、私は自宅で働く際の自己管理に10年以上、苦戦してきた。
様々な対策を講じてきたが、完全勝利に至ったことはなかったのだ。
たとえば、1日でも仕事を休んだら最後、こなしきれない量の業務を受注して、自分を追い込んでみた。
結果、私は過労で倒れて、急ぎの仕事を同業者に依頼する羽目になった。
また、カフェに入り浸ることで「サボる」を封印しようと試みたこともあった。
一定の効果は実感できたものの、費用対効果という面では不合格という結末を迎えた。
このような経緯を経て最終的にたどり着いたのが、オフィスに見立てたコワーキングスペースの利用である。
平日の月曜から金曜、10時から15時までが、今の定番スタイルだ。
「定時」に間に合うように、オフィスに出勤する。
あらかじめ設定した「退勤時間」を念頭に置くことで、「集中して働く」状態に自分の身を置く。
このように「外出し、帰宅する」ことで、強制的にオン・オフの区別を身体に感じさせることに成功したのだ。
また、他の利用者さんがいる場所なので、「人の目」を仕組みとして手に入れることもできた。
「利用者さんたちの目」という外部要因のおかげで、しっかりパソコンに向かえている。
リモートワーク歴が長くなってくると、少し前の私と似た状況になるかもしれない。
人間という生き物は、誰も見ていない状態で「やらねばならない」タスクを淡々とこなせない存在なのだ。
